FX業者を比較していると必ず出てくるスプレッドというワード。
スプレッドには固定制と変動性の2種類ありますが、いまいちピンとこない方も多いのではないでしょうか。
しかしスプレッドの意味や重要性を知ることは、口座を決めるときやトレードする際とても重要です。
この記事では、そんなスプレッドについて深堀りしていきます。
スプレッドとは
スプレッドは取引をする上で常に付きまとう問題です。しっかり理解しておきましょう。
スプレッドとは買値と売値の差
スプレッドとは、売値と買値の差のことをいいます。
この差が小さいことを一般的に「スプレッドが狭い」、差が大きいことを「スプレッドが広い」といいます。
- 差が小さい…スプレッドが狭い
- 差が大きい…スプレッドが広い
スプレッドとは取引コスト
スプレッドはポジションを決済するたびに引かれます。いわばスプレッドは、FX取引をするにあたっての取引コストのようなものです。
スプレッドはFX業者が提供している口座、さらには通貨ペアによっても異なり、常に変動しています。
変動する要因は取引の流動性が大きく関係しており、流動性の高い通貨ペア(メジャー通貨)はスプレッドが狭く、流動性の低い通貨ペア(マイナー通貨)はスプレッドが広いのが特徴です。
スプレッドの重要性
では、スプレッドの広さに違いがあることで、取引にどのくらい影響があるのか考えてみましょう。
スプレッドは狭ければ狭いほど良い
下の図は、AさんとBさんが同時に買いポジションを取ったときの利益が出るタイミングの差を表したものです。
スプレッド0.02円で購入したAさんが利益を出すのはたった0.02円なのに対し、スプレッド0.1円で購入したBさんは、0.1円まで上昇しないと利益がでません。
スプレッドが0.02円広いBさんはAさんより利益を出すハードルが5倍も高いのです。
このように、スプレッドが狭い口座を選ぶことは非常に重要なポイントなのがわかります。
固定スプレッドと変動スプレッドとは
先ほどスプレッドは取引の流動性で常に変化していると述べましたが、原則固定のスプレッドを提供している口座もあります。
固定スプレッド制と変動スプレッド制は、取引形態の違いから約定力まで様々な違いがあるため、それぞれの特徴を見ていきましょう。
固定スプレッド制 | 変動スプレッド制 | ||
---|---|---|---|
取引方式 | DD方式 | NDD方式 | |
DD方式 | STP方式 | ECN方式 | |
スプレッド | 狭い | 普通~広い | 狭い~普通 |
取引手数料 | ある | ない | ある |
約定力 | 低い | 高い | 非常に高い |
特徴 | 国内FX業者に多い | 海外FX業者に多い |
以下、詳しく解説していきます。
国内FX業者に多い固定スプレッド制
スプレッドの変動を気にせず取引ができるところが固定スプレッド制の最大のメリットです。
市場環境や時間帯に影響がでないため気軽に取引ができるほか、いくらコストが掛かるのかを簡単に計算することができます。
対してデメリットは約定力が低いところです。固定スプレッドに多く採用されているDD方式は、FX業者がインターバンク市場の仲介を行うため、約定を遅らせたり、レートを操作される可能性があります。
また、原則固定ではありますが経済指標発表時や紛争などでスプレッドが大きく開く可能性があります。
海外FX業者に多い変動スプレッド制
その名の通り、常に変動しているスプレッドのことを指します。
取引手数料が無料、あるいは安いところが変動スプレッド制のメリットです。
また、市場の流動性が高い時間帯はスプレッドが固定スプレッドを下回る可能性が多いためその時間帯を狙って取引ができる方や、スキャルピングメインで取引したい方は変動スプレッド制がおすすめです。
また、変動スプレッド制はNDD方式を採用している場合が多く、FX業者がインターバンク市場の仲介に入らないため、約定力の高いクリーンな取引が可能です。
デメリットは市場の影響を受けやすいため、多少のリスクが伴うところです。
反対に、ロンドンやアメリカの為替市場が閉じている日本時間午前7~9時は、市場の流動性が悪くスプレッドが広がる傾向にあります。
スプレッドの意味と重要性まとめ
スプレッドは、買値と売値の差であり、FX取引での実質的なコストということが分かりました。
収益性の高いトレーダーになるには、常に狭いスプレッドで取引に透明性のある口座を見つけることがカギとなります。
当サイトでは、海外FX業者のスプレッドの比較から、口座を実際に使った方のリアルな口コミまでご紹介しているので、ぜひご参考ください。